なぜ虫歯予防にフッ素を使うのか? 荒井歯科医院(飯能市・入間市・日高市)
「フッ素が歯にいい」というのはかなり知られてきていると思われますが、
「なぜフッ素が歯にいいのか」というのはあまり浸透していません。
歯の主成分は「ハイドロキシアパタイト」でCa10(PO4)6(OH)2という化学式で表されます。Caはカルシウム、Pはリン、OHの部分が「ハイドロキシ」です。
この「ハイドロキシアパタイト」実は虫歯菌が出す酸に弱く、溶けやすいんです。
フッ素(正確にはフッ化物)の入ったうがい薬やハミガキ粉を使うと、この「ハイドロキシ」の部分がフッ素に置き換わり、「フルオロアパタイト」になります。Ca10(PO4)6F2です。Fがフッ素です。
この「フルオロアパタイト」は虫歯菌の出す酸に強く、溶けにくい、つまり虫歯になりにくいんです。
つまりフッ素は「フルオロアパタイト」を作るから虫歯になりにくくなるというわけです。
さらにCa(カルシウム)やP(リン)もフッ素と一緒に歯に作用させると「フルオロアパタイト」がよりできやすくなります。CaやPを含むハミガキ粉は「MIペースト」だけです。
僕は、
1.ハミガキ粉なしでしっかり磨きます
2.「Check-up gel(フッ素のペースト)」と「MIペースト(カルシウムとリン配合ペースト)」の両方をハブラシにとり、歯全体に塗ります
3.そのままぶくぶくとうがいをするように全体に行き渡らせます
4.余分な分はそのまま飲み込みます
飲み込むのが気持ち悪くて抵抗がある場合は吐き出してもいいんですが、水でうがいをして洗い流すと意味がなくなります。
ぜひやってみてください。
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