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2010年10月 8日

麻酔の注射をする電動の機械があります。銃のような形をしています。

従来の「the注射」という形の注射器は手動のものです。

電動のいいところは、コンピュータ制御で一定のスピードでゆーっくり麻酔薬を注入できるため、痛くないというところなのですが・・・
僕はさまざまなデメリットを感じ、あえて手動のものを使っています。

電動のデメリットとして僕が感じるのは、

1.圧力のコントロールができない

 注射を打つ歯ぐきには、かたいところとやわらかいところがあります。やわらかいところはあまり痛くないのですが、かたいところに強い圧力で打つと痛みが強く出ます。
 電動の注射器は同じスピードで注入しようとするあまり、かたいところに強い圧力がかかってしまうことがあるのです。いくつかモードがあり、モードを変えながら打てば解決できそうですが、モードを変えるボタンを押すために針を何回も抜き差しすると、歯ぐきに穴がたくさんでき、そこから麻酔薬がもれて効きが悪くなります。

2.時間がかかりすぎる

 麻酔の注射には痛みのほかに、「苦い」という苦痛があります。
 注射はゆっくり打つほうが痛みが少なくなりますが、もれた麻酔薬の苦さを長時間味わうことになってしまいます。
 麻酔薬がある程度入れば少しスピードを上げても痛みなく注射はできます。


 手動のほうにもデメリットはあります。

 かたいところに打つときに、ある程度圧力をかけないといけない場合、力が入るあまり手がプルプル震えてしまって、僕自身疲れるし、「この歯医者さん大丈夫?」と思われる危険性があることです。これも「筋トレ」になると思って、ポジティブに(?)解釈しています。

 そんなことはどうでもいいことですが、患者さんのためにとトータルで考えると、賛否両論あるとは思いますが、僕は手動を選びました。

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2010年10月 7日

患者さんが歯医者を選ぶとき、「治療が早く終わるかどうか」という基準があります。

多くの方が早く終わるほうがいいと思って歯医者を選んでいらっしゃると思います。

しかし、早く終わるのがいい歯医者というのは正しいのでしょうか?

僕は、半分は正しく、半分は間違っていると思っています。

もちろん、無駄に治療を長引かせて余分にお金を取ろうというところはいい歯医者とはいえません。

ただ、歯の治療、特に歯周病の治療は長くかかってしまうことが多いものなのです。だいたい2~3ヶ月、重症だと半年はかかります。

ところが、一般の概念だと治療に3ヶ月かかったとすると「長引いた」と感じるでしょう。

「3ヶ月もかけて歯周病を治したあの歯医者はヤブだ」
「歯周病の治療をしなかったからすぐに終わったからいい歯医者だ」

これは誤りです。むしろ、歯周病があるのにその説明や治療をせず、治療を終えるほうがヤブと言えるでしょう。

説明した上で患者さんが治療をしないことを選択したのであれば、それは正当な流れです。しかし、説明もせず歯周病を放置するのは「伝えない罪」です。

一般の概念と歯医者の常識との間にまだまだギャップがあるのは否めません。
懸命な患者さんには、本当に大切なのはなにか、「早く終わること」なのか、それとも「きちんと病気を治すこと」なのか、それをしっかり見極めて歯医者選びをしていただければ幸いです。

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2010年10月 5日

かぶせ物はご自分の歯の根っこの上にかぶせてあります。

かぶせ物は、歯科用セメントを使って土台の歯にくっついています。

では土台の形はどんな形でもいいのでしょうか?

実は、ここの角度は6度がいいとか、かぶせ物のふちの部分はこんな形がいいとか、ここの部分は噛み合う歯から1.5mmの距離が必要とか、
いろいろあるんです。

でも、かぶせ物をくっつけてしまえば、患者さんにはその善し悪しは分かりません。

くっつける前であっても土台の形の善し悪しなど正直分からないでしょう。


器具の滅菌も同じです。使っている器具がちゃんと滅菌されているかなんで分かりません。バイ菌がついているかどうかなんて見えないんですから。

患者さんは歯科医院のスタッフにまかせるしかないんです。


当院では、「スタッフ自身が行きたい歯科医院」を目指しています。

きちんとした滅菌をしていない歯科医院のスタッフは、その歯科医院で治療を受けたがるでしょうか?僕は嫌です。

患者さんには分からない部分にもしっかりとこだわる、そんな歯科医院でありたいと思っています。

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2010年10月 4日

当院では唾液検査を1回2800円で行なっております。

子供のためのムシ歯予防クラブ「ひまわりクラブ」にご入会いただいた方は無料で行なっています。

唾液検査とはなにかというと、

1.唾液の量を調べます
2.唾液の能力(緩衝能)の強さを調べます
3.虫歯菌(ストレプトコッカスミュータンス菌)の量を調べます

1.唾液の量
 唾液は食べかすを洗い流したり、抗菌作用があったり、さまざまな虫歯に対抗する能力があります。その唾液の量が少ないと虫歯になりやすいため、量を調べます。

2.唾液の能力(緩衝能)
 緩衝能(かんしょうのう)とは、簡単に言うと、酸性を中性に戻す働きです。
私たちが食事をとると、歯垢(プラーク)の中のpH(ペーハー:酸性度)は低く(酸性度が高く)なります。その酸性の状態が長く続くと歯が溶け、虫歯が進んでいきます。一度酸性に傾いたpHを中性に戻す働きが、唾液にはあります。

3.虫歯菌の量
 口の中にいるばバイ菌の構成は人それぞれ違います。
例えば、虫歯菌が多いが歯周病菌が少ないとか、善玉菌しかいないとかそういったことです。
 唾液検査では、虫歯菌が多いか少ないかを調べます。もちろん虫歯菌が多いほうが虫歯になりやすいということになります。

 以上のことを調べ、虫歯にかかりやすいかどうかを知った上で、その人にあったムシ歯予防計画を立てます。

虫歯予防に興味のある方はぜひ一度ご相談ください。

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2010年10月 3日

奥歯にかぶせてある銀歯は虫歯にならないからあまり磨かない。

そうおっしゃる方がときどきいらっしゃいます。

そもそも銀歯とはどういう構造になっているのでしょうか?

いわゆる「差し歯」という言葉がありますが、この言葉に問題がありそうです。

「差し歯」という名前から、歯の抜けたあとの穴に代わりの歯を差し込んでいる、
そんな印象をお持ちの方がいらっしゃるようです。そうであれば、人工の歯は虫歯にはなるわけがないので、銀歯は虫歯にならないと思っていらっしゃるのかもしれません。

しかし実際は違います。差し歯は、ご自分の歯の根っこの部分を利用してセメントでくっつけてあるのです。ご自分の歯が少しも残っていなければ差し歯の治療はできません。
ですから、銀歯の中のご自分の歯は虫歯になります。
そして虫歯が大きく進めば、差し歯をすることができなくなり、抜くことになってしまいます。

ですから、銀歯になったから磨かないのではなく、今までより一層努力して磨く必要があります。

すべては歯医者が一言治療が終わったときに説明すれば済む話です。
「銀歯でも、ご自分の歯が土台になっていて、虫歯にはなりますのでよく磨いてください」と。

こういった誤解は他にもたくさんあり、その誤解が解ければ、虫歯や歯周病も少なくなっていくはずです。荒井歯科医院は今後も誤解を解いていくようにがんばっていきます。

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引っ越し

荒井歯科医院 院長 荒井淳次 荒井歯科医院
院長 荒井淳次

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【経歴】
2004年
 東京医科歯科大学
 歯学部卒業
同年
 歯科医師免許取得
 東京医科歯科大学歯学部
 附属病院義歯外来専攻生
2006年
 同外来医員に就任
2008年
 同外来非常勤講師として
 週1日勤務
 荒井歯科医院勤務開始