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2011年1月18日

「定期的に歯医者さんに歯石取りに行きましょう」

日本では歯医者にときどき歯石取りにいったほうがいい、という風潮があります。

しかし、この表現はあまり適切ではありません。


まず、歯石とはなんなのでしょうか?

歯には毎日「歯垢(しこう)」(プラークともいう。歯垢は食べかすではなく、生きた細菌のカタマリ)がこびりつきます。

その「歯垢」に唾液中のカルシウム分がくっついて、石のように固まったものが「歯石」です。

実は歯石自体は歯に対して悪さをしません。歯に悪さをするのは「歯垢」の中の細菌です。

じゃあなんで歯石をとったほうがいいかというと、表面はごつごつしていて中はすかすかなので、細菌のかっこうの棲み家になってしまうからです。

話は戻りますが、「定期的に歯医者さんに歯石取りに行きましょう」

が、なぜ適切ではないかというと、

「歯石をとっただけでは歯の病気は治らないから」

です。

前述のように、悪さをするのは「歯垢」です。「歯垢」は毎日歯にこびりつきます。

「歯垢」は歯ブラシで落とせます。というより歯ブラシで落とさなければなりません。

つまり、毎日ご自分で歯垢を落とすことが虫歯や歯周病の予防や、歯周病の治療になるのです。(虫歯の治療は歯医者でしかできません)

「歯石を取ること」よりも「自分で歯垢を毎日取ること」が重要なのです。


毎日の歯みがきがきちんとできて初めて、歯石を取る意味があります。

歯周病の治療では10回ほどかけて、お口全体をきれいにしていきます。

1回歯医者に行って歯石を取って終わり、ではあまり意味がないのです。

虫歯や歯周病はご自分では気づくのが難しい病気です。痛くなくてもほとんどの方に虫歯や歯周病は存在します。

「歯石を取って欲しい」ではなく、「虫歯や歯周病がないかチェックして欲しい」というスタンスで、定期的に歯科を受診することが重要なのです。

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2011年1月16日

脳梗塞や心筋梗塞の経験のある方は、再発を防ぐために抗凝固薬(血をサラサラにする薬)を服用されていると思います。

服用は必要なことなのですが、逆に歯科治療の際には注意しなければなりません。

抗凝固薬は名前通り、血液が凝固(固まる)のを防ぐ薬です。

体に傷がつき血が出た場合、血が固まることによって出血が止まります。抗凝固薬を服用している場合、血が固まりにくいため、出血が止まりにくいのです。

ですから、抜歯やインプラントの手術など、出血がある処置をする場合に注意が必要です。


以前は抜歯前に薬を止めていましたが、最近では全身状態を優先し止めずに抜くことが多くなっています。


抗凝固薬をお飲みの方は事前にお伝え下さい。

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荒井歯科医院 院長 荒井淳次 荒井歯科医院
院長 荒井淳次

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【経歴】
2004年
 東京医科歯科大学
 歯学部卒業
同年
 歯科医師免許取得
 東京医科歯科大学歯学部
 附属病院義歯外来専攻生
2006年
 同外来医員に就任
2008年
 同外来非常勤講師として
 週1日勤務
 荒井歯科医院勤務開始